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薬剤師が解説!花粉症、アレルギー性鼻炎対策まとめ

薬剤師の立場から花粉症、アレルギー性鼻炎の原因や対策のための食事、サプリ、薬などについてアドバイスします。

 

妊婦への花粉症治療薬のリスクについて [花粉症治療薬]

妊婦への函分章治療薬については、
「治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること」
と、添付文書に書かれています。

しかし、

これだけの説明では、実際に使用していいのかどうかは
疑問が残ります・・・・

そこで、

参考になるのが
虎の門病院薬剤部が中心となってまとめた
「実践妊娠と薬」 

その他に

オーストラリア医薬品評価委員会がまとめた分類です。
※上記のHPは英語になっているため一般の方には分かりにくいです。


主な花粉症治療薬を虎の門病院(虎と表記)、
オーストラリア分類(オと表記)でまとめてみました。


内服薬


アレジオン      虎 1点 オ なし

エバステル      虎 1点 オ なし

ジルテック      虎 1点 オ B2

タリオン       虎 1点 オ なし

アレグラ       虎 1点 オ B2

アレロック      虎 1点 オ B1

クラリチン      虎 1点 オ B1

ザイザル       虎 なし オ B2

セレスタミン     虎 3点 オ A(ベタメタゾン、クロルフェニラミンそれぞれで評価)

オノン        虎 1点 オ なし

キプレス、シングレア 虎 1点 オ なし


点鼻ステロイド

リノコート  虎 1点 オ B3

フルナーゼ  虎 1点 オ B3

ナゾネックス 虎 なし オ B3

アラミスト  虎 なし オ B3

エリザス   虎 なし オ A(全身投与での評価)


評価の見方について説明します。

虎の病院の分類

危険度の低いものから順に0~5点に分けられています。
1点 「疫学調査データがないもののヒトおよび動物での催奇形性報告がないもの」
3点 「疫学調査で催奇形性との関連うぃ示唆する報告と否定する報告がある」


オーストラリア分類

A,B,C,D,Xの5段階に分けられています。

A 「ヒトへのこれまでの使用経験で貴兄の頻度や
   胎児有害事象の頻度増大を示すいかなる証拠もないもの」

B 「ヒトへの使用経験は限られるが奇形の頻度や
   胎児有害事象の頻度増大が観察されていないもの」

Bに続く数字は、

1 「動物実験で有害の証拠がないもの」
2 「動物実験は不十分だが有害の証拠はないもの」
3 「動物実験では障害発生頻度増大が認められるがヒトでは不明なもの」


以上の結果から、

ほとんどの花粉症治療薬が妊婦に使用できそうですが、
クラリチン、ジルテックを選ぶといいと思います。

なぜなら、

この薬は世界的に使用実績があり、データも豊富なためです。

花粉症の点鼻や点眼については、
血中に移行する量がわずかなので影響はないと
考えられています。

補足ですが、

厚生労働省事業
「妊娠と薬情報センター」でも
役立つ情報がえられます。



















































































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